著者あとがきから
生きるにあたって、何等かの依りどころを持っていない人はいないであろう。にんげんは、必ずや、何かを依りどころとして生きているはずである。それが、思想であるにせよ、宗教であるにせよ、趣味であるにせよ、恋愛であるにせよ、家族や友人とのつながりであるにせよ、人間は、依りどころなしでは生きていけないに違いない。
そして、いったい何を依りどころとするかで、ひとつの人生の方向も、その行き着く先も変わってしまうということは、まぎれもない事実なのだと思う。
「海岸列車」は、つまりは、この"人間の依りどころ"について考えてみようと試みた小説である。
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2014.02.18 隆